三倉岳

期間 2019年5月2〜4日
メンバー 崎間(L、記)、椿尾、きなこ
カテゴリ トラッドクライミング
ルート 5月2日(木)
・セブンスター 5.9
・ラッパハング 5.10b
・門前払 5.7
・触角 5.10c
・兵隊クラック 5.10a
・モルモットクラック 5.11a

5月3日(金)
・くろきちの大冒険(3p、5.10c)
・地雷也 5.10b
・マンタ 5.10a
・タッチミー 5.10c

5月4日(土)
・入門クラック 5.9
・中の岳岩稜(6p、5.7 A0)
行程 5月2日(木)
09:30 三倉岳キャンプ場(BC)
11:30/16:00 青白ハング
16:20/17:10 源助崩れ
17:30 BC

5月3日(金)
07:30 BC
08:15/12:00 下の岳奥壁
12:15/13:30 Aコース 8合目フランケ
14:00/15:00 見晴し岩スラブ
15:20 BC

5月4日(土)
07:00 BC
08:00/12:10 中の岳フランケ
13:30 BC

概要

今年のGWは10連休ということで、混雑しそうな関東方面を避け、広島県の三倉岳でクラックとスラブのクライミング、そして家族でのキャンプを楽しみました。

詳細

1日目 青白ハング・源助崩れ

受付小屋で椿尾さん夫妻と合流し、まずはキャンプの受付をする。大サイトBを確保。大きめテント2張、真ん中にテーブルを設置してもまだ余裕がある。地面は見事に平坦。トイレもきれい。これで無料だというのだからありがたい。

初日は、子連れでも歩いて行ける登山道沿いの場所ということで、青白ハングに向かう。岩場はすいていて、他に4人くらい。東京から遠征の方々もおられた。マイルドセブン 5.9、ラッパハング 5.10b、門前払 5.7、触角 5.10c、兵隊クラック 5.10aを登る。

「ラッパハング」はラッパ状のハング部分は見た目より登りやすく、上部のオフウィドス気味のハンドクラックがしんどい。

最後は源助崩れへと場所を移し、「モルモットクラック 5.11a」をトライさせてもらう。薄被りの出だしはモタモタしていると体力を奪われるから素早く突破してしまいたいものの、微妙なフレア具合でカムのセットでモタついて、5m程登った辺りでテンション。中間部への抜け口が悪くて苦労する。上部のフィンガーパートも怖く、カンテ裏のスラブ面に逃げてなんとかトップアウト…。もうちょっと善戦できるかと思ったけれどボロボロ。三倉のイレブンは厳しい。

夜は椿尾さんご婦人のプルコギ。夜は冷え込み、焚き火を囲んで温まりながらお酒を飲む。

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<▲スラブルートにトライする5歳児>

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<▲門前払 5.7>

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<▲モルモットクラック 5.11a>

2日目 下の岳周辺

本日は椿尾さんと崎間の2人のみでクライミング。トポを熟読し、マルチピッチで山頂に立てるルートを探して、Aコース沿いの「下の岳奥壁右」にある「くろきちの大冒険(3p、5.10c)」にトライする。AコースはBコース以上に急な上に距離も長い。8合目の標識が無いので少し迷いつつ、なんとか取付きに到着。懸垂下降で戻れそうなので、2人とも空身で離陸。

1ピッチ目(5.9→5.10a、椿尾さんリード): 正規ラインは左寄りだけど、ランナウトが激しいので右のライン(こぶとりじいさん 5.10a)から登る。こちらもなかなかに厳しいスラブ。終了点を越え、上部の灌木でビレイ。

2ピッチ目(5.5、崎間リード): ワイドで緩傾斜のクラックから始まる。バランスが悪くてちょっと苦労する。途中、懸垂下降用の終了点を越えて、奥のビレイ支点まで進む。

3ピッチ目(5.10c、崎間リード): ガバフレークの出だしから、微妙なスラブのトラバース、フィンガークラックのレイバック、再びスラブ、最後はフェイスとワンポイントのオフウィドスという素晴らしいピッチ。最後のボルトにクリップする所まではオンサイトで頑張ったものの、ロープドラッグが重く身動き取れなくなったことと、30m近く会心の登りができたので、ここまでこれたんだからいいじゃないかという気分になり、A0でのトップアウトとなる。

下の岳の山頂まで50mほどをぺたぺたと緩やかなスラブを歩く。なんとなくヨセミテのハーフドームを彷彿とさせるロケーションだ。山頂は展望が大きく開けて気持ちが良い。

60mシングルロープで3回の懸垂で取付きに戻り、休憩の後、「Aコース 8合目フランケ」で登る。椿尾さんは「地雷也 5.10b」、僕は「マンタ 5.10a」にそれぞれトライ。いずれも染み出しで濡れ濡れの部分がありレッドポイントならず。

下山途中にある「見晴し岩スラブ」へ移動して「タッチミー5.10c」を触る。離陸が北山公園の初級スラブを悪くしたようなどスラブ。あえなくA0。上部はスラブらしからぬムーブがありなかなかの好ルートと思う。しかし5.10cというグレードはあまりに辛い。

夜はきなこさんが用意してくれたアヒージョとサラダと炭火ステーキ。木々の向こうに満点の星空。今日も夜が更けてゆく。

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<▲くろきちの大冒険1ピッチ目>

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<▲下の岳山頂からの展望>

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<▲地雷也 5.10b>

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<▲タッチミー 5.10c>

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<▲焚き火でステーキ>

3日目 中の岳フランケ

本日も快晴。椿尾さん、きなこさんの2人がクライミング。「中の岳フランケ 下部」にある「入門クラック 5.9」から中の岳岩稜を6ピッチつなげ、中の岳の山頂に抜けたとのこと。

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<▲入門クラック5.9>

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<▲3ピッチ目のチムニー上部>

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<▲中の岳頂上>

感想

キャンプ場が混雑しているかと思いきや、一番多いときでもサイトのせいぜい1/3くらいの入場率。岩場もほとんど混雑なく、ストレス無く過ごせました。僕の三倉岳訪問は今回で4回目ですが、来る度に新鮮な面白さがあります。少しずつでもクライミング技術を向上させて、もっと多くのルートを触ってみたいと思います。

文章:崎間